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 Jan 6,2019

■スーパートランプ

 1970年代の後半、青学の裏にSAVという店がありました。そこはロックの中でもプログレをよく流すカフェで、記憶では本格的なアルテックのスピーカーがあったと思います(プログレではありませんがスティーリー・ダンもよく流れてました)。

ちなみに当時の音楽の趨勢といえば、ウェストコースト、フュージョンやパンク、そして日本のニューミュージックで、イギリス系プログレは明らかにオワコンでした。ところが普段は聴けないそのようなレアな音楽が聴けるというので逆に面白がって通っていたのです。そこでそれまで知らなかった色々なグループを知るのですが、その中のひとつがスーパートランプでした。

1977年のアルバム'Even In The Quietst Moments...'の最後の曲'Fool's Overture'という曲が大変美しい曲で好きになり、帰りにパイドパイパーかどこかでアルバムを買いました。この曲、youtubeにライブ・ヴァージョンが上がっていて何十年ぶりかで聴いたら、自分のシンガーソングライター時代のアルバムに案外影響を及ぼしている箇所があり、驚きました。多感な頃に聴いた音楽はやはり無意識でもインプットされているのでしょう。それにしてもこの時代のスーパートランプの音楽への向き合い方はすごい。なにかひとつの山を越えているって感じがします。

 

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