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 Jul 15,2019

■文庫の厚み

 本を買う際にはなるべく文庫を選ぶようにしているのですが、文庫は小さいだけに厚みがあると独特の存在感があります。私の持っている文庫の中で厚さがあるのは次の3冊。

三島由紀夫の文庫の中でおそらく一番厚いのは「禁色」。これは当初、2部構成であったものをひとつにまとめた作品だからだと思われます。次点は「鏡子の家」でしょうか。

2番目はドナルド・リチーの「黒澤明の映画」。これにはいわくがあって、最初、単行本で買ったところ、大きく重い本だったので読みにくく、文庫で買い直したのです。活字が小さいので、すごい情報量の本です。

そして、一番厚いのは松本常男の「ビートルズ海賊盤事典」。文字通り、事典の厚さ。定価も2,400円と文庫では破格ですが、今ではレア本らしくアマゾンでは定価の倍ぐらいで売られています。ページの余白までぎりぎりに使おうとした配慮でしょうか、ページ番号が綴じてある側に縦に付いています。カラーページの写真も多く、資料としても第一級。

ちなみに3冊とも、単体で自立します。

 

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