■「からっ風野郎」の江波さん
「からっ風野郎」(1960年)は三島由紀夫が俳優として出演した映画。文士が映画の主役を演じるという時代にも驚くのですが、この映画にデビュー間もない江波杏子さんが出ていたとは知りませんでした。見直してみると、三島が酒場の女の足を触り、その女が「いやらしいわ」と言って席を立つシーン。この酒場の女が江波さんです。わずか10秒のシーンで江波さんの横顔が一瞬写ります。当然、ノークレジットです。
その3年後、三島は自らがモデルとなって「薔薇刑」という写真集を出しますが、それに江波さんが出ているのはこの映画が縁だったのでしょうか。
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