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 Jan 8,2020

■Splendid Love 2019

 私が1990年にLipsというアイドルユニットに書いた「Splendid Love」が昨年末にソニー・ミュージック・ダイレクトから再発されたとのこと。ここまでならよくある話ですが、なんと今回はソニー系列のアナログ専門レーベルGREAT TRACKSからアナログ・レコードでの発売です。

この曲が今でも輝きを失わないとするなら、それはひとえに清水信之さんの緻密な編曲によるものだと思います。あの時代、清水さんはヤマハのQX3というシーケンサーとDX100を縦横無尽に駆使して、神業ともいえる速さで打ち込みをしていました。そして、シンセで完結できるところを生ブラスを足して、デジタル+生というあの時代ならではのソリッドなサウンドを構築しました。おそらくカッティングのギターも清水さんのプレイだったと思います。

そういえば、1990年はすでにCDの時代になっており、このシングルも当時アナログ・レコードを見た覚えがありません。スタジオのマルチはPCM3324かPCM3348の時代ですから、マルチからマスターまでフル・デジタルの環境だったはず。まあ、30年前のアナログテープなら間違いなく劣化しているはずなので、デジタルマスターだったことは幸いというべきでしょうか。それにしても、この時代のデジタル音源がレコードにカッティングされるとは夢にも思いませんでしたけど。初デジタル化はもう古い。今のトレンドは初アナログ化なのでしょうか。

http://www.110107.com/s/oto/page/OMV

 

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