■トーキョー・デイズ

　ステイホームの整理で発見したレコード。

　「トーキョー・デイズ」はビートルズの正規盤の中でも珍盤・奇盤の部類だと思います。リリースされたのはビートルズ日本公演20周年にあたる1986年。

私は付属している日本公演プログラムの復刻版だけでも価格相応の価値は十分にあると思いますが、レコードの内容は、日本公演の司会をしたE・H・エリック氏のビートルズへのインタビューと、公演冒頭の司会部分、そして、2公演分の冒頭「チューニング」と曲の間のビートルズの「MC」というもの。つまりビートルズの演奏は一切なく、曲といえば、よくわからないガールグループがビートルズのことを歌った曲が数曲入っているのみ。買ってからこのレコードに針を落としたのは、今回がたぶん2度目だと思います。

難航するであろう権利関係の交渉を飛ばした結果が苦肉の策ともいえるこの異形を生み出したと思われますが、玉であろうが石であろうが商品として成立させてしまうのがビートルズというキラーコンテンツの凄みです。