■ローズ・マーク8

　エレピの代名詞的存在、ローズピアノの新作マーク8が発売予定だという情報が入ってきました。

ローズといえば、今のプラグインのエレピ音源でもまず100%入っている音源。歴代のローズの中で評価の高いのはマーク1ですが、マーク2も独特の音色で人気があり、近年では実物をほとんど見ることのなかったマーク5の音源も出ています。

10年以上前にマーク7が発売された時は、銀座の山野楽器で実物を弾きましたが、それ以来、新しいモデルの開発は音沙汰がなくなりました。ところが、世界のどこかでローズのニューモデルの開発は着々と進行していたというわけです。

今回のマーク8はゼロから再設計され、全てのパーツがオールド・ローズよりブラッシュアップされているということです。サイトのデモを聴いた限りでは全鍵盤の音のバランスがすごく良いことと、高音域が透明感を増した音になっている感じです。

エフェクトの有無やカバーやパネル、スタンドの色をユーザーがオーダーできるとのこと。デザインはモーグをやったデザイナーとのことで、マーク1のデザインを引き継いだクラシックでソリッドな印象。私はオールドファンなので、カバーは黒、パネルとスタンドはシルバーが好きですが、マーク7の一体成型のような外観よりもこちらの方がはるかにローズらしいと思います。価格はオプションにもよりますが、100万円ぐらいの様子。マーク7もフル装備でそんな価格だったと思うので、ここまでやればこの値段は妥当だと思います。

それにしても、世界のどこかにいつか最高のローズを作ってやろうという人がいて、実際に形にしてしまうというのはなんと夢のあることでしょうか。私もローズという不思議な楽器に魅了されたひとりですが、この音色を聴くと自室にキーボードはローズしかなかった時代を思い出し、なんとも懐かしいような甘美な気持ちになります。