■濱マイク

　「私立探偵　濱マイク」のテレビシリーズ12本（2002年）をまとめて観ました。

このドラマが横浜でロケされていることは知っていましたが、今までなんとなく敬遠していました。ところが、通して観てみると20年前の今はもうない横浜の建物や店などが次々と登場し、懐かしかったのです。

例えば、横浜日劇（現存せず）の屋上という設定になっているマイクの事務所は実は横浜スタジアム横のストロングビル（ファサードのみ現存）の屋上に建てられていたり、7話で登場するレストラン（現存せず）、11話で登場するクリフサイド（現存）など、渋いところを押さえています。そういえば、ちょうど20年前ぐらいにマイクを演じた永瀬正敏さんがひとりで歩いているところを桜木町の野毛側で目撃したことがありました。

12話がそれぞれ異なる監督なので、1話ごとにかなりテイストが異なりますが、出演者がそれぞれ癖のある人ばかりで絶妙です。ゲスト出演者にはミュージシャン系が多い印象で、2話で登場する憂歌団の木村充揮さんなんて役にぴったりでした。私が傑作と思ったのは、コメディタッチの9話（光浦靖子さんと林家ペーさん、林家パー子さんが最高です）と、シリアスな10話でした。

(1枚目写真は2015年に撮ったクリフサイドで、2枚目写真は2012年に撮った元町のカヨとその上にあったクリフサイドの看板。カヨコートで有名だったカヨも今はありません）