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 Jan 28,2023

■原稿用紙

 作詞家が原稿用紙に直筆で作品を提出していたのはいつごろまでだったでしょうか。ワープロというものが出始めても、手書きの人は多かったような気がします。私もたまに頼まれる文章仕事で1990年代の半ばはまだ原稿用紙に手書きでした。

ところで、最近知ったのですが、「下読み」という職業があるのだそうです。「下読み」というのは公募文学賞の一次選考担当者のことで、一番最初に作品を読んで「玉」と「石」を振り分けるいわば裏方の仕事です。そんな下読みを仕事にされている方の手記で、興味深い部分がありました。それは「玉」と思われる作品には不思議と普通のコクヨのような原稿用紙を用いたものが多く、「石」のほうには有名作家が使うような名前入りの原稿用紙に太い万年筆書きというものが多いのだそうです。う〜む、思い出すとなにか心当たりがあり、顔が熱くなるような気もいたします(笑)。

 

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