■さよならを教えて
フランソワーズ・アルディが亡くなったとの報。
私がフレンチポップスといってまず思い浮かべるのがフランソワーズ・アルディの「さよならを教えて」(1968年)。この曲、実は焼き直しで、オリジナルはアメリカのマーガレット・ホワイティングが1966年にリリースした「It
Hurts to Say Goodbye」という曲だそう。オリジナルを聴いてみると3連のポール・アンカの「You Are My
Destiny」のような曲でしたが、1967年にブラジルのオルガン奏者
ワルター・ワンダレイが軽快なボサ・アレンジをリリース。アルディのヴァージョンはこのボサ・アレンジをさらに軽快な8ビートに仕上げ、ヒット曲となりました。
ちなみにアルディ・ヴァージョンはサビになると語りになりますが、オリジナルにはちゃんとサビもあり、それは語りのバックで流れる弦のメロディです。
おそらくユーミンもこの曲からは多大な影響を受けていると思われ、「あの日に帰りたい」などはこの曲とボサノヴァのハイブリッドの態。「まちぶせ」も同じく。「魔法の鏡」もどこかフレンチポップスの香り。
ちなみにフレンチポップス界隈ではフランス・ギャルという人もいましたが、なんとも安直なネーミング。日本人なら日本一男(ひのもとかずお)というところ。「上を向いて歩こう」が海外では「スキヤキ」になったのと同系列のキッチュさ。
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