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Feb 25, 2011 

■クラシックとポップス

 
日、「ヒアアフター」を見て、劇中に何度も出てくるラフマニノフのメロディを聞いて、やはりいいなと思ったのですが、昔はクラシックには特別な興味はなかったのです。

特に、中学高校の時の音楽の時間に歌わされるシューベルトの「魔王」なんて、あのペダル踏みっぱなしみたい
なタタタタっていうピアノの伴奏から、血管浮き出して歌わなくちゃいけないような発声など、全てが恥ずかしくて
大嫌いでした(笑)。それに加え、うちの中高ではエレキギターが禁止なんていう年もあったぐらいで、クラシッ
クは体制の音楽、ロックは反体制という刷り込みがされていたのでしょうな。とにかく、クラシックというカテゴリー
は自分の中ではまとめてNGであったのです。

ところが、そのような偏見も忘れるぐらいの歳になり、いつの間にかクラシックをポップスやロックなどと同じよう
に受け入れる自分がいたのです。おそらく、ポップスのフィールドで、クラシックを分かりやすく「翻訳」してくれた
エリック・カルメンやビリー・ジョエルなどの影響もあったのでしょう。その末にたどり着いたのが、ラフマニノフで
あったというわけです。

「ヒアアフター」で使っていた部分が気になって採譜して
みました。
ポップス流に言えば、一小節に二回のコードチェンジを
している作り。コードネームをあてはめてみると、テンション
やハーフディミニッシュなど出まくりであることが分かります。
しかし、美しいな、この曲は。


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