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Jan 21,2014

■追悼・青山純さん

 
月3日に急逝されたドラマーの青山純さん。初めてのレコーディングは杉真理さんのデビューアルバム「Mari & Red Stripes」(1977年)だったそうです。

1980年代初頭に名を上げてくるドラマーは、思春期にジョン・ボーナムとかカーマイン・アピスなどの影響を受けているせいか、重いトーンで演奏するプレイヤーがたくさんいたような気がします。1980年代初頭の流行だったということもありますが、林立夫さんでさえ当時は高そうな深胴のソナーを使用していましたし、亡くなった菊池丈夫さんも青山純さんもモロに重いハードロックのトーンでした。青山さんとよくコンビを組んでいたベースの伊藤広規さんもスラップの印象が強いですが、機材のセレクトなどを見るとどうもファンクよりもブリティッシュ系ハードロックがルーツのような気がします。つまり、日本の音楽シーンにハードロックの及ぼした影響は決して少なくなく、それはプレイする曲に関係なくその断片が時々顔を覗かせるのだと思います。私も1972年あたりの日本の洋楽シーンはリアルタイムで体感していますが、あの時代に洋楽を聴いていたならハードロックとプログレの洗礼を受けずにいることは難しかったのです。

青山さんがプレイした膨大なスタジオワークの中には、私の書いた曲も数十曲ありますが、残念ながら、ご本人とお会いする機会はありませんでした。青山さん、素晴らしいプレイをありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。
 

 
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