■「シーズン」と「悲しき鉄道員」
洋楽を聴き始めた頃、ラジオでよく流れていたアース&ファイアーの「シーズン」。私を含め級友の何人かもシングルを持っていたので当時相当ヒットしたはずです。同じオランダのグループで、先にヒットを飛ばしたショッキングブルーに続けということだったのでしょう。曲はショッキングブルーより凝った作りで何気なく転調が入っており、そそられます。ただし、この曲はショッキングブルーの「ヴィーナス」のようにアメリカでヒットしたのではなく、オランダや日本でのみの局地的なヒットだったようです。
ショキングブルーの「悲しき鉄道員」がヒットしたのは「シーズン」の前だったでしょうか。これもシングルを持っていましたが、この曲のすごいところはサビが「アー」しかないところ。Aメロが終わってサビ来る来ると思っていると、アーで終わり。自信がなければできない構成です。キャッチーなAメロをひたすら繰り返すという「西暦2525年」にも通じるお経的酩酊感。そして、このシングル、昔からなんか女性の声がおかしいと思っていたら、日本盤だけテンポを上げるために回転数を上げているのだそうです。なので原曲のキーからは半音以上も高くなっているわけです。この改変、本人たちの許諾をとっていたかどうか知りませんが、テンポを上げればヒット曲になると判断した日本の洋楽担当のディレクター氏はすごいと思います。
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