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■Dに始まりDに終わる

コギのハナシです。

私の初めてのギターはDモデル(*)のコピーモデルでした。それ以降、アコギはたくさん買いましたが、やはり
最終的にはマーティンのDモデルに行き着いてしまうのです。

私が音楽の世界に入った80年代初期にはマーティンは人気なかったですな。というのは当時、アコギといえば、
電気的増幅のできる「エレアコ」が主流で、オベーションやタカミネなどの新興メーカーが圧倒的に支持されてい
たからでした。このころのスタジオ・プレイヤーもマーティンを使ってる人はあまりいなかったような記憶がありま
す。確か忠英さんもヤマハのカスタムかなにかを使っていたと思います。そして、80年代後半になるとギターにほとんど触らない年もあったぐらいギター離れをしていたのです。

で、90年代に入り、ギター熱が再燃して、まずギブソンのJモデルを買ったのですな。エレアコのペナペナの生音に慣れきっていた私の耳には、そのギブソンの音は「そうそう、これがアコギだったよなー」と思い出させるのに十分なトーンでした。そしてギブソンがこんなにいいんならマーティンはもっとすごいだろーということで、2台のDモデルを相次いで入手したのでした。

マーティンD-28のルックスは本当に地味です。いわば堅実な本妻(笑)といったところです。同じような金額を出
すのであれば、鳥が飛んでいたり、花の咲いている、ゴージャスなカノー姉妹のような(笑)ギブソンを買いたい
という気持ちはよく分かりますが、1本だけ選べと言われたらやはり私はマーティンのDを選びます。


*Dモデル〜「ドレッドノート」の略で、アコギのボディのサイズを表す。

<<現在、愛用している2台のマーティンです。

上がD-1、下がD-28。共に90年代の近年モノ。
形は同じでもこの2台、材質や構造、塗装の違いによって全く
異なる音がします。音色を言葉で表現するのはなかなか難し
いのですが、D-1は繊細で粒立ちのよい音、D-28は厚みのあ
るしっかりとした音です。
アコギは季節によっても確かに鳴りが変化するデリケートで奥
深い楽器ですな。

                                 

これは一時借用していた友人のS・ヤイリYD-306(1974年製)。>>

今では希少となったハカランダ材をサイド/バックに使用しているDモデルです。
板目ハカランダのワイルドなグレインは見ているだけでもため息が出そうなほど美しく、よく
鳴っていたギターでした。
マーティンとは肩の落ち具合など微妙にシェイプが異なるのが分かりますか?

                                                          2003/1/11

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