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 Aug 15,2017

■ヴォーリズ展

 茶ノ水の山の上ホテルで開催中のヴォーリズ展へ行ってきました。

以前、原稿のためにハモンド・オルガンについて調べていたところ、戦後間もない時期にハモンド・オルガンの日本での輸入代理店がメンターム(メンソレータム)で有名な近江兄弟社で、この近江兄弟社の前身の会社を起業したひとりがヴォーリズということを知りました。ヴォーリズはキリスト教の伝道にも熱心な人だったので、教会で使われるハモンド・オルガンと関係があったというわけでしょう。戦前、日本に持ち込まれたハモンド・オルガンも彼が日本郵船の龍田丸で運んで来たものだったということです。その後、ヴォーリズが建築家で、山の上ホテルの設計をした人だと知ったのです。つまり、ヴォーリズを介してハモンド・オルガンがメンタームの近江兄弟社に繋がり、山の上ホテルに繋がったというわけです。山の上ホテルの目と鼻の先に今でも近江兄弟社の東京営業所があるのもおそらく偶然ではないのでしょう。

それにしても御茶ノ水は訪れるたびに何か懐かしい気持ちになります。中学生の頃、友人とよく楽器屋を見て回ったのも思い出しますし(下倉楽器と明大の前にある方のイシバシ楽器はその頃のままです)、ビクター時代に明大の今はなきクラシックな講堂でライブをやったのも良く覚えています。あの講堂は2階の左右に貴賓席のような客席があって、ビートルズの映画で見たイギリスの古いホールの様でした。



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