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 Jul 9,2025

■藤田嗣治展

 もう倒れそうなぐらいの猛暑の中、東京ステーションギャラリーでやっている「藤田嗣治 絵画と写真」を観てきました。

ほぼ仮死状態で(笑)ギャラリーに着いたのですが、観終わったら元気になっていて自分で驚きました。それほど、藤田の絵はものすごいエネルギーを発しているということでしょうか。以前から思っていたのですが、藤田の絵は、どこか笑っちゃう部分があって、例えば、自画像の肩ににどうしても猫を書いちゃうところとか、また、その猫のアングルが下45度から見た感じが多く、ああ、藤田は猫のこのアングルの口のあたりに興奮したのだなと勝手に思ったりしてます。もう何十年も藤田に魅せられている理由のひとつはこのユーモアなのかも。

戦前に日本を紹介するために外務省から依頼を受け、藤田が監督をした映画「Sons and Daughters in the Rising Sun」という8分ほどの 映画も観ましたが、これは日本の文化に誤解を招きかねないという理由で公開中止になったそうで、子供がチャンバラごっこのあとにハラキリをするのがひっかかったのでしょうか。この一件は後に藤田が日本を捨てる伏線だったのかもしれません。また、1960年代にダミアというフランスの歌手のレコードのジャケットの絵を書いているのは初めて知りました。写真の中では戦後間もない時期に山田五十鈴、長谷川一夫と一緒に写っているスナップがありました。

ちなみに初めて行ったこのギャラリー、所々に旧駅舎のレンガ壁や鉄骨が見えるようになっていて、建物全体の歴史も感じられる素晴らしい設計でした。






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