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■オクラと言っても・・・

 
クラと言ってもあのししとうのような、小さいピーマンのような野菜のことではありません。漢字で書くと「お
蔵」、正式にレコーディングされながら発売されなかった音源のことをいいます。オクラになってしまう理由は色
々と考えられます。一番分かりやすいのは録音してはみたもののアーティストの意向にそぐわなかった、また
は出来がかんばしくなかったという理由です。しかしながら、こういう制作サイドの理由ではなく、時には制作と
全く関係ないところで事が進行して、オクラになるケースもあります。私の経験では発売直前になって、レコー
ド会社が倒産してしまうというちょっと考えられないケースもありました。また、オクラ音源は通常、カンパケ(ト
ラックダウンまで終了したマスター音源)状態、もしくはラフ・ミックスの状態で進行がストップするのですが、テ
スト盤まで出来た状態で結局リリースが見送られたというケースもありました。こうなるとそれなりの制作費も
かかっているわけで、レコード会社としてはかなり痛い出費を強いられたということになります。現在では、正
式なレコーディング前にプリプロという作業をちゃんと行うために、このようなケースは少なくなったと思います。
私の作品でのオクラモノの数々。
中央のラフテスト盤にはレコード番号が・・・。
中にはマニア垂涎のメージャー・アーティスト
の未発表音源などもあります。

オクラになった曲は通常、JASRACへの登録はされていないのですが、私のデータを見ると、私も知らないタイ
トルが何曲か存在します。これはただ単に私の手元に音源が届いていないのか、それともオクラになった曲が
登録されているのか。いや〜音楽業界ってファジーな世界ですね〜(笑)

                                                            2002/6/3



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