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 Aug 24,2019

■ロケットマン

 映画「ロケットマン」を観てきました。

エルトンの境遇はなにやらジョン・レノンのそれと似たところがあります。父親がいなくなり、両親に愛されずに育った幼少期、心から愛してくれたのはおばあちゃん(エルトン)だったり、おばさん(レノン)でした。おそらくこのふたりが後に一緒にステージに立つのも偶然ではないのでしょう。

なるほど「ロケットマン」の歌詞は成功してからも消えなかったエルトン自身の孤独を歌ったものだったのかと納得。エルトンを世に知らしめた「ユア・ソング」の素朴で抱きしめたくなるような詞は何度聴いてもグッときますが、これはエルトンとコンビを組んで多くの名曲を生み出したバーニー・トーピンという作詞家の作だったということも初めて知りました。ちなみに「ユア・ソング」はレディ・ガガのヴァージョンも大好きです。

1970年代初頭は圧倒的にギターの時代で、キーボードで歌いながらというスタイルはいまひとつぱっとしなかったような記憶があります。エルトンがド派手なコスチュームを身に付けたのも、そのスタイルや地味さを払拭するためだったと思われます(ギルバート・オサリバンも出てきた時は相当変な格好をさせられていた)。私はリアルタイムで映画「トミー」を観ていますが、あの時の強烈なコスチュームのエルトン・ジョンが、繊細な「ユア・ソング」とどうして結びつかずに混乱しました。この感じは1970年代、ユーミンがホットパンツで銀座NOW(当時のテレビ番組)に出てきて、「ひこうき雲」とどうしても結びつかず、ショックを受けた感覚に近いです(笑)。

そういえば、リアルタイムで持っていたアルバム「ホンキー・シャトー」はどこへ行っちゃったんだろう?

 

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