■悲しみのジェットプレーン
「悲しみのジェットプレーン」はジョン・デンバーが1966年に発表し、その3年後にPPM(ピーター・ポール&マリー)のカバーがヒットした曲です。おそらく私がメージャーセブンスというコードを初めて意識したのは、このPPMのヴァージョンだったと思います。
私はPPMのヴァージョンをリアルタイムで聴いたのではなく、中学生の時に学校で先輩たちがカバーしていたのを聴いて、世の中にはこんな浮遊感のあるコードがあるんだと認識したのでした。(ちなみに先輩たちは初期のオフコースがカバーしていたのを聴いてコピーしていたのだと思います)。
ところが、ジョン・デンバーのオリジナルを聴くと、全然メージャーセブンスではなくて、カントリーロードみたいな普通のトライアドコードなのです。1967年にカバーしたスパンキー&アワ・ギャングのバージョンもサイケデリック時代のフォークロックで、メージャーセブンスの雰囲気ではありません。
ということは、PPMがカバーした際、カントリーみたいなこの曲に、誰かがこっちの方がおしゃれだとメージャーセブンスのコードをつけたのかもしれません。いずれにせよ、普通のトライアドコードを意識的にメージャーセブンスに変えたのには必ず出典があるはずで、それはどのあたりなのか知りたいところです。
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